福岡平尾のお店ばなし (旧トルコバイク巡り)

2020/3末より福岡で飲食店始めたのでその与太話(@HIRAO_NO_DONER)。[旧題]アダナよりトルコ各地を125ccバイクで巡ります

10. お気に入りのドゥルム・ドネル屋の閉店作業に付き合う

2018/9/4 近所どころかアダナかトルコで一番味は好きかもしれないドゥルム・ドネル屋さんのバラックになんとなくバイクで行くとなんと店を畳んでいる最中だった。

このケバブ屋、店の外見はお店というかトラックを元枠組になんとかお店に改造している結構ワイルドなお店でこういう外観なら9割方美味しくもなく自分みたいな初見外国人には無駄に高く値段言いそうな雰囲気だと思っているのだがこのドネルは本当に美味しかった。

元々は長い間このドネルは友達が注文して別の場所で食べていたのでこんな辺鄙なお店で作ってるとすら思わなかった、味としていうと正にタントゥーニ(メルシン発祥らしい所謂ドネルケバブの鶏肉をもっと細かくカットして油も加えて炒めて店によって基本的に辛め→塩辛めに味付けしている、系の鶏肉炒め巻きと認識してます)なのだが、この味付けが、なんとも素晴らしいのだ。チリ系統だが塩味過ぎず、トマト感も生きていて、僕ら日本人の舌的にもバランスが絶妙、もしこれが日本にあるお店や、トルコ繁華街の如何にも洒落た風のケバブ屋ならさもやこの味付けもありなんと思ってしまうかもしれないがこのお店は正直とんでもなく辺鄙な場所にあるのであの味は衝撃であった。

ともあれその味も閉店してしまうらしい、凄い悲しいと言うと「ここから15キロ西のところで今度はお店を開く」と言ったので(正直今日までのはお店というよりギリお店だと思うので彼の念願の夢が叶う!?)この味はそこで生きるということが判明した。とりあえず嬉しく思う、15キロも遠いと、というか自分の住んでる地域から更に西に15キロ行くとアダナから出てしまう気がするのだが、あんまり行かない可能性もありそうな立地だがともかく開店したら連絡してくれるよう頼んだ。

推定40歳ぐらいの彼には何人か子供がいることは知っていて今日一緒に居た初見の子は9歳と言った、自分を認識すると「クンフー(カンフー)しってる?」と聞いてくれた。知らない。子供は日本を知らなかったので世界には300以上国があるのと日本はこの辺にあるというのとトルコはここであるということをスマホで上から教えてきた、また片づけ作業をほんの少しだけ手伝った。自分の帰り際にその子供が結構手を振ってくれたのが嬉しい。

 

※備考

持論となんとなくの普遍的な価値観だと思いたいのだが、いわゆるドネル・ケバブというと、一つは日本でも隆盛な半月型のピタパンに鶏肉(牛肉)とキャベツとトマト?とオーロラチックなソースを掛けたタイプのドネルであり、基本的に既にパンに鶏肉等を挟んで客に渡すタイプは「ドネル/ケバブ」のドネルに重点が当たるなと思っている。つまり「ケバブ」というとここ最近アダナに住んでるのでそれで例えると例の棒状の焼いた肉(アダナケバブ)をいわゆるドゥルム(薄いほうの円形パン)で巻こうと、皿に置いてパンと野菜で添えようとそれ「ケバブ」に重点が置いてるケバブだと思う。アダナケバブでなくても普通のケバブというと鶏肉の塊を串(シシュ)で刺して焼いて大体は串から抜いてしまって(←個人的に自分で抜きたい)出してくれるのはケバブだと思う。ドネルケバブというと、ケバブであるけどそういう意味でのドネルであろう。そういう意味でもドゥルムdürüm というと、ともあれ例の巻き巻きな意味でのドゥルムでありでもケバブである。

 

 

このお店、祝日(犠牲祭)終わりに電話したら「9/3 月曜日にアチュク(開店)だ!」

と言っていたのに残念ながら閉店である、なぜ嘘を付くのか。さらに聞くと、この店車自体はカイセリ(トルコ中央部)への買い手が既にいるらしく、この車自体でカイセリまで行くのかと一応聞いたら「トラックの上に乗せる、このトラックだと数メートルしかろくに進まない」というニュアンスの答えを頂いた。値段によるが一瞬欲しくなっていたので残念は残念だ。今日は食べれなかったけど、この車、色々とありがとう。


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